2019年3月15日(金)から公開が始まった『キャプテン・マーベル』。
タイトルの通り、キャロル・ダンバースことキャプテン・マーベルが主役の、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)で初めて女性のヒーローが単独で主役を飾る作品です。
私はもともと、コミックに登場するキャプテン・マーベル(ミス・マーベルを名乗っていたころから)が好きなキャラクターだったので、こうしてMCUでデビューするのを、1年前から心待ちにしていました。
そんな『キャプテン・マーベル』ですが、期待通り最高の作品でした。
今回は、『キャプテン・マーベル』の感想と解説を述べていきます。
※記事の性質上、ネタバレを含みます。
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Contents
あらすじ
クリー人として惑星ハラで暮らすヴァースは、ヨン・ロッグ率いるスターフォースの一員として、クリーのために戦っていました。
ですが、たびたび思い出す記憶の断片が、「自分はいったい何者なのか」という疑念を膨らませ、自分の真価を発揮できないでいます。
そんな折、敵対勢力であるスクラル人によって誘拐された仲間を救うために、ヴァースはスターフォースのメンバーとともに救出に向かいます。
ですが、それはスクラル人の罠で、ヴァースはスクラル人に捕まってしまい、過去の記憶をいじられました。
紆余曲折を経てスクラル人たちの罠から逃げ出したヴァースですが、地球に墜落してしまいます。
そこでニック・フューリーと出会い、自分の記憶を探し求めていきます。
感想
『キャプテン・マーベル』の感想を一言で言うならば、王道のヒーロー映画だったの一言に尽きるでしょう。
自分が何者かわからないという孤独と不安に押しつぶされていたヴァースが、キャロル・ダンバースという本名を取り戻し、自分の能力を覚醒させていく。
そして、正しいと思うことのために全身全霊で戦う。
このように王道のMCU作品は久しぶりな感じがしたので、鑑賞していて非常に爽快感を味わえました。
そして個人的に、キャプテン・マーベル役のブリー・ラーソンさんが、完全にキャロル・ダンバースを演じきれているというのが、本作の魅力の一つだったと思います。
キャプテン・アメリカを演じるクリス・エヴァンスさんやアイアンマンのロバート・ダウニー・Jrさんもそうですが、完全にキャラクターになりきっているのです。
かっこよく美しく、そしてときにお茶目なキャプテン・マーベルは、ブリー・ラーソンさんだからこそ演じられたと思います。
そしてなんといっても、キャプテン・マーベルの強さが規格外。
ただでさえ、クリー人の強靭なDNAが体に組み込まれているにもかかわらず、腕から放たれる強力な「フォトンブラスト」、加えて飛行能力を有するキャプテン・マーベルの強さは、ソーを凌ぐレベルかもしれません。
『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』でサノスに大きなダメージを与えたソーと、強すぎる最強ヒーローのキャプテン・マーベルがいれば、サノスとの対決にも勝機が見いだせるかもしれんね。
『アベンジャーズ:エンドゲーム』でのキャプテン・マーベルの活躍に期待しましょう。
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解説
ここからは、『キャプテン・マーベル』についてわかる範囲で解説していきます。
クリー人って?
クリー人は、本編にも登場した惑星ハラで文明を発達させている種族です。
クリー人の多くは、ロナンのように青い肌をしており、基本的身体能力は地球人の倍以上あります。
ロナンを見ればわかるように、かなり権力欲が強い種族です。
ロナンの再登場
『キャプテン・マーベル』には、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』でメインヴィランだったロナンが再登場しました。
この時点で、ロナンはアキューザー(告発人)の地位だったようです。
ただ、正直『キャプテン・マーベル』の本編ではこれといってロナンの活躍はありませんでした。
「いつかかならずキャプテン・マーベル」を手に入れると言っていたロナンですが、周知のとおり『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』でパワー・ストーンに焼き尽くされてしまいました。
ちなみに、ヨン・ロッグ率いるスターフォーズの一員である冗談の通じないコラスも、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』に登場していましたね。
そんなコラスは、唯一ピーター・クイルのアウトロー名のスター・ロードを覚えていましたが、ドラックスによってやられました。
スプリーム・インテリジェンス
スプリーム・インテリジェンスは原作コミックでも登場しますが、コミックでは巨大なコンピュータとして登場します。
ちなみに、大きな水槽の中には、何本もの管がつながっている緑色の巨大な顔があり、表向きはそれがスプリーム・インテリジェンスの顔になっています。
スプリーム・インテリジェンスは、銀河のあらゆる場所に自身のテレパシーを飛ばすことができ、精神を操ることが可能です。
実際、キャプテン・マーベルもハラではない場所でスプリーム・インテリジェンスの干渉を受けていましたね。
キャロル・ダンバースは「二代目」キャプテン・マーベル
周知のとおり、現在キャプテン・マーベルを名乗っているのはキャロル・ダンバースですが、実はキャロルは「二代目」キャプテン・マーベルなのです。
最初のキャプテン・マーベルはマー=ベルというクリー人の男性でした。
マー=ベルはアベンジャーズとともに戦ったことがあり、亡くなってからはアベンジャーズの名誉メンバーになっています。
マー=ベルが亡くなった後、キャプテン・アメリカがキャロルにキャプテン・マーベルの名前を受け継ぐことを促し、キャロルはキャプテン・マーベルを名乗るようになりました。
ちなみに、『キャプテン・マーベル』ではこのマー=ベルにあたるのが、ウェンディ・ローソン博士ことマー・ベルでしたね。
スクラル人って?
スクラル人は、本編で登場したように緑色の肌をもち、DNAレベルで姿かたちを変化させることができる種族です。
『キャプテン・マーベル』の中では絶滅しそうなくらい人数が少なかったですが、原作コミックでは数兆人規模の人口を誇っていると考えられています。
ちなみに、スクラル人の故郷はギャラクタスによって捕食されました。
そんなスクラル人ですが、「クリー/スクラル戦争」では地球を舞台に大暴れし、「シークレット・インベーション」ではスパイダーウーマンなどの数々のヒーローになりすまし、地球を侵略しようとしていました。
なので、『キャプテン・マーベル』を鑑賞するまでは、敵はスクラル人だと思っていましたが、MCUでは非常に友好的な種族として表現されていたのは驚きです。
グースの正体
『キャプテン・マーベル』のマスコット的なキャラクターとして登場するのが、空軍基地の中にいたネコのグース。
キャプテン・マーベルとニック・フューリーについてきたグースは、ニック・フューリーが非常にかわいがっていました。
ですが、グースを見たスクラル人のタロスはひどく怯えており、またクリー人の屈強な戦士であるスターフォースのメンバーもグースを危険生物として厳重に保管していました。
そんなグースの正体は、ネコの見た目をした「フラーケン」という超危険エイリアン。
かわいい見た目とは裏腹に、生物(クリー人)でも物(四次元キューブ)でも、さまざまな物を飲み込んでしまいます。
そんな能力ゆえ、ある意味本編中の重要キャラクターだった気がします。
ニック・フューリーの左目の真相
本編の冒頭では両目とも普通だったニック・フューリーですが、物語のラストには左目に眼帯をしていました。
シールドには「クリー人のせいで左目をえぐられた」的なことを言っていましたが、実際は違います。
なんと、万事うまくいった後にグースに引っかかれてああなってしまったのです。
もっとすごい大変なことが起こると思っていましたが、まさかグースが原因だったとは。
とはいえ、『キャプテン・アメリカ:ウィンター・ソルジャー』で一応左目を使えていたことから、完全にダメになったわけではなさそうですね。
アベンジャーズと合流
本編が終わってエンドロールが流れる前に、物語は『アベンジャーズ:エンドゲーム』の内容に移りました。
そのとき、『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』のラストでニック・フューリーが使っていた送信機が登場し、通信が途絶えます。
何で通信が途絶えたのかわからないアベンジャーズのメンバーですが、ブラック・ウィドウが振り返るとキャプテン・マーベルがおり、「フューリーはどこ?」と質問してきましたね。
いくらキャプテン・マーベルとはいえ、いきなり後ろに現れたらびっくりしますよね。
とはいえ、ついにアベンジャーズとキャプテン・マーベルが共闘するという、夢のシチュエーションが実現しました。
四次元キューブの行き先が追加
まさかの、四次元キューブことソウル・ストーンが『キャプテン・マーベル』に登場しました。
そのため、四次元キューブの行き先が新たに加わることになりました。
最初は、ヒドラで兵器を開発していたレッド・スカルが所有していましたが、キャプテン・アメリカとの戦闘の際に海に落下。
それをハワード・スタークが回収し、それ以来シールドが保管していると思っていましたが、どうやらそうではなかったようです。
ハワードが回収した四次元キューブは、何らかの経緯でマー・ベルの手に渡っていました。
その四次元キューブをグースが飲み込み、結果地球で保管することになりました。
そのあとは周知のとおり、ロキがシールドの基地を襲撃しキューブを奪い、ニューヨークにチタウリの軍団を呼び寄せます。
それをアベンジャーズによって阻止された後、四次元キューブはアスガルドで保管されていました。
ですが、ヘラを倒すためのラグナロクを誘発させる際、保管してあった四次元キューブをロキが持ち出します。
そして、サノスのもとに渡った四次元キューブは、ソウル・ストーンとしてインフィニティ・ガントレットに収まりました。
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