マーベルコミックス、そしてマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)のどちらにおいても、マーベルの世界を大きく揺るがす事件が起こりました。
それは、ヒーロー同士が互いに分裂し戦うという「Civil War(シビルウォー)」です。
シビルウォーは文字通り「内戦」という意味で、コミックスでは『シビルウォー』、MCUでは『シビルウォー:キャプテン・アメリカ』において、その様が描かれました。
そして、このヒーロー同士の対立をもたらす原因になったのが、コミックスでは「超人登録法」、MCUでは「ソコヴィア協定」です。
そこで今回は、超人登録法とソコヴィア協定について説明し、これらがなぜ設けられ、どのような問題をはらんでいるのか解説していきます。
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Contents
「超人登録法」と「ソコヴィア協定」制定の理由
まず最初に、これらがどのような経緯で制定されるようになったのかみていきましょう。
超人登録法
直接の契機となったのは、「ニューウォーリアーズ」という若いヒーローチームがヴィランたちを捕まえようとした際に、ヴィランの一人である爆発能力をもつナイトロが大爆発を起こし、900人にも及ぶ児童が犠牲になってしまったことです。
これ以前にも、スカーレット・ウィッチの暴走やミュータントの急激な増加、加えてハルクによるラスべカスの壊滅など、スーパーパワーをもつ者への懸念が高まっていました。
そこにこの事件が起きたことで、世間のスーパーヒューマンたちへの不満は大爆発。
結果、超人登録法を制定する流れになりました。
ソコヴィア協定
こちらについても、直接の契機となったのはクロスボーンズの自爆を抑え込むのをスカーレット・ウィッチが失敗し、10名ほどの一般人の犠牲者を出してしまったこと。
ですがそれ以前に、ロキのニューヨーク襲撃やヒドラに侵されたS.H.I.E.L.D(シールド)の強制解体、そしてウルトロンとアベンジャーズのソコヴィア決戦によって多くの一般人が犠牲になったことも、ソコヴィア協定制定に大きくかかわっています。
ヒーローたちのパワーが、多くの敵を呼び寄せていると考えられているそうです(ヴィジョン曰く)。
そこで、世界をまたにかけるアベンジャーズを放っておけなくなった国連は、ソコヴィア協定を持ち掛けます。
「超人登録法」と「ソコヴィア協定」の内容は?
では次に、それぞれの内容を確認していきます。
超人登録法
超人登録法は、ヒーロー活動を行う者の住所や氏名、年齢などのあらゆる個人情報を公にし訓練を行ったうえで、アメリカ合衆国の管理下で任務を行っていくことを、ヒーローたちに義務付けます。
つまり、マスクを脱いで本名をさらけ出し、仕事として給料をもらいながら働くということです。
ある意味、シールドの隊員と似たようなポジションになります。
また超人登録法では、アメリカ合衆国の全50州にヒーローチームを配置する、「50ステーツ・イニシアティブ」という計画も含まれています。
ソコヴィア協定
ソコヴィア協定の方がより複雑で、アベンジャーズのメンバーは国連の管理下に入り、国連の指示に従って活動しなければならないというもの。
世界で起こる問題にアベンジャーズが独自に介入していたため、アメリカ合衆国ではなく、国連という非常に大きな組織の管理下に入らなければなりません。
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賛成派と反対派メンバー
ここで一応、『シビルウォー』の超人登録法、『シビルウォー:キャプテン・アメリカ』のソコヴィア協定に関して、それぞれ賛成派と反対派のメンバーをまとめていきます。
※『シビルウォー』は登場キャラクターが多すぎ、かつ陣営移動もあったりと複雑なので、主要キャラクターをまとめておきます。
『シビルウォー』(超人登録法)
賛成派
- アイアンマン(トニー・スターク)
- ミスター・ファンタスティック(リード・リチャーズ)
- アントマン(ハンク・ピム)
- ミズ・マーベル(キャロル・ダンバース)
- ワスプ(ジャネット・ヴァン・ダイン)
反対派
- キャプテン・アメリカ(スティーブ・ロジャース)
- ファルコン(サム・ウィルソン)
- デアデビル(マット・マードック)
- ルーク・ケイジ
- ハーキュリーズ
- ゴライアス(ビル・フォスター)
『シビルウォー:キャプテン・アメリカ』(ソコヴィア協定)
賛成派
- アイアンマン
- ウォーマシン(ジェームズ・ローズ)
- ブラック・ウィドウ(ナターシャ・ロマノフ)
- ブラックパンサー(ティ・チャラ)
- ヴィジョン
- ※スパイダーマン(ピーター・パーカー)
反対派
- キャプテン・アメリカ
- ウィンター・ソルジャー(バッキー・バーンズ)
- ファルコン
- ホークアイ(クリント・バートン)
- スカーレット・ウィッチ(ワンダ・マキシモフ)
- ※アントマン(スコット・ラング)
「超人登録法」と「ソコヴィア協定」の何が問題か?
では最後に、超人登録法とソコヴィア協定について、何が問題なのかをみていきましょう。
超人登録法
一番大きな問題なのは、自分の信念に従って行うはずのヒーロー活動なのに、いざ敵を止めようと思っても、国の出動命令がなければ事態の収束に向かえないということ。
例えば、ヴィランが大暴れしてどこかの町を破壊しているとしても、アメリカ合衆国政府が必要と判断しなければ、ヒーローたちは人々を助けに行くことができないのです。
逆に言えば、わざわざヒーローを向かわせる必要のない事態、もしくは国にとって都合がいいように事態を収束させたいときに、政治目的でヒーロー活動をさせられるかもしれません。
また、マスクで正体を隠しているヒーロー(デアデビルなど)の正体が公にさらされることで、ヒーローの家族や友人などに危害が加わる可能性が出てきます。
ソコヴィア協定
これに関しては、国際連合の指示を仰がなければなりません。
それこそ、ニューヨークが襲撃されました、ソコヴィアがウルトロンに占拠されていますという場合でも、国連が「行くな」と言ったらヒーロー活動ができません。
また対象が世界ということなので、国連の指示の下、どこかの国の内戦や地域紛争などに介入しなければならなくなるかもしれません。
要するに、超人登録法もソコヴィア協定も、ヒーローを政治の道具として利用する可能性があるという点が、非常に大きな問題点であるということが言えます。
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「超人登録法」と「ソコヴィア協定」について劇中で語られましたか?
あの辺が分かりませんでした。
原作見ないとわからないのでしょうか?