大学を卒業した後大学院に進学し、より深く興味のある分野の研究を進めていきたいと思っている人もいるでしょう。
大学で学べることは、大学や学ぶ分野にもよりますが、大方基礎中の基礎というところです。
なので、本当に好きな分野を学ぶために大学に入ったという人からすると、大学で学んだだけでは勉強したりないのでしょう。
じゃあ大学院に進学しようと思っても、大学院入試の情報が少ないので、どんな試験が行われるのかあまり想像できないかもしれません。
特に文系の場合、大学院への進学者の数が少ないので、大学院入試に関する情報が不足しがちです。
ましてや、他大学の院に進学する場合は、入試に関していろいろと心配なことも多いですよね。
そこで今回は、文化人類学系の大学院に進んだ私が、文系の大学院への進学を考えている人のために、文系大学院の入試について紹介していきます。
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研究室訪問は必須?
大学院進学を考える人は、研究室訪問という言葉を聞いたことがあるでしょう。
この研究室訪問とは、自分が進学したい大学院の研究科や専攻に所属している先生の研究室を訪問することを言います。
よく言われているのは、「他大学の院に進学する場合、研究室訪問をしないと大学院入試に合格できない」ということです。
このように言われるのは、大学院生は先生の助手的な存在なので、来年何人の院生(助手)が自分の研究室に来るのか、事前に知っておきたいからという理由によります。
では、実際のところ研究室訪問は必須かというと、文系の場合は必須ではありません。
私自身、研究室訪問をすることなく、大学院への入学を勝ち取りました。
その理由はというと、文系大学院の場合、院生不足が深刻化しているからです。特に、私立大学では年々院生が不足していっています。
つまり、大学院側も生徒を選り好みしている場合ではなく、一人でも多くの院生がほしいため、どんどん入学させちゃいます。
実際、私が大学院入試を受けたときは、受験者は私一人だけでした。
そりゃあ合格しますわ(笑)。
ちなみに、私が受けた大学院は、俗にいうMARCHの中の一校です。
このように、文系大学院はどこも院生不足で困っているので、研究室訪問をしていないから落とすということはないでしょう。
ただし、研究室訪問をしておいたほうが、指導を希望する先生との相性、研究室の雰囲気がなんとなく把握できるなどのメリットがあるので、できれば研究室訪問はしておいたほうがいいです。
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文系大学院の入試科目は?
文系大学院の入試科目は、ほとんどの大学院で以下の通りです。
- 専門科目
- 外国語(主に英語、もしくは英語と第二外国語)
- 面接(研究計画書の内容含む)
まず専門科目ですが、これはその受ける大学院によって内容が変わるので、各自しっかり院試を受ける大学について調べておきましょう。
大学のサイトに過去問を載せている大学もあるので、一度サイトを確認し、なければ大学の入試センターなどで閲覧もできるはずです。
大学によっては、過去問をコピーさせてくれるところもあります。
なので、早めに過去問を入手し、過去問(過去五年分くらいが理想)を見ながら、じっくり対策をしていきましょう。
基本的に、専門科目は記述式なので、記述練習を兼ねる意味でも、早めの過去問獲得が大切です。
次に外国語ですが、これは専門科目よりも力を入れて勉強しておきましょう。
特に、文系大学院に進学してから海外のことについて研究する人は、英語は必ず使うのでしっかり勉強しておくべきです。
大学院入試の外国語は、英語オンリーのパターンや英語と第二外国語の両方、また外国語の中から一つ選ぶといったスタイルの試験が一般的。
多くの場合、大学院入試の願書を提出する際に試験を受ける言語を選択するので、早いうちからどの言語にするのか決めておきましょう。
外国語の問題に関しても、多くの大学院では過去問を公開しているので、言語を決め次第速やかに入手してください。
大学によっては、受験言語の辞書を持ち込むことが可能です(受ける大学院に問い合わせてみましょう)。
ちなみに、私の場合も外国語は一か国語選択制で、私はスペイン語で受験しました。
3つ目の面接ですが、これは願書と一緒に提出する「研究計画書」の内容に基づいて行われます。
この研究計画書とは、大学院に入学してから何を研究していきたいのかということを、簡単に紹介するためのものです。
端的に言うならば、研究の意思表明と言えます。
ただし、この研究計画書が面接に大きく関わるということは、それだけ研究計画書が大切であるということです。
研究計画書のできによって、合否が変わるといっても過言ではありません。
研究計画書の文字数は大学によって異なり、また指定の用紙がある場合もあります。
研究計画書では、以下のようなことを書きます(あくまで一例です)。
- 題目(テーマ)
- 研究の概要
- なぜそのテーマについて研究しようと思ったのか(動機)
- 研究の意義
- 先行研究
- 研究方法
私は上記のような研究計画書の構成でした。
先述しましたが、あくまで一例なので、他のサイトなども参考にしてみてください。
そして最後に、面接で聞かれたことを、覚えている範囲で紹介します。
こちらも、あくまで参考程度に見ておいてください。
- 志望理由
- 研究計画書について
- どのように研究していくか(フィールドワークに関して)
- 英語やスペイン語は話せるのか
- 今まで行ったことのある国(私の専門がラテンアメリカだったため)
- 他の大学院を併願しているか
まとめ
文系の大学院入試では、研究室訪問は必須ではありません。
ですが、研究室訪問を行っておくほうが、指導を受ける先生との相性、研究室の雰囲気がわかるなど、良いことが多いので積極的に行いましょう。
文系の大学院入試の科目は、専門科目と外国語、面接の3つが一般的です。
専門科目と外国語は早めに過去問を入手して対策し、面接で重要な研究計画書も、早いうちからまとめておきましょう。
大学院入試前の大学生では、専門的な知識を知らないということは当たり前なので、あまり難しいことを言おうと意識せず、落ち着いて面接に臨んでください。
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