2019年に原作のラノベが終わり、2020年9月にアニメ3期の放送で有終の美を飾った『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』。
通称『俺ガイル』と言われている本作ですが、原作もアニメも非常に人気を博している作品です。
その『俺ガイル』ですが、アニメの3期めちゃくちゃよかったですよ!
本当に何回も泣いてしまいました。
奉仕部3人の1年間の物語は終わりを迎えましたが、その正当続編である『俺ガイル-新-』が原作者の渡航先生によって書かれています。
『俺ガイル 完』のDVDかブルーレイの初回生産版についている特典小説です。
今回は、その『俺ガイル-新-』の1巻~3巻を読んだ感想を記していきます。
※記事の性質上、多少のネタバレを含みます。
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『俺ガイル-新-』第1巻
あの『俺ガイル』の正統続編である『俺ガイル-新-』の記念すべき第1巻。
原作のラノベを読んだ方はわかると思いますが、3年生になったヒッキーはガハマさんとは別のクラスになりました。
ヒッキーと同じクラスになったのは、天敵の葉山隼人と海老名さんの2人。
1巻は彼らとの教室での絡みから始まりました。
そして部室に行くのですが、ヒッキーが嫌がっていた例のイベントがいよいよ本日開催されるとのことで、非常にそわそわしています。
これも原作を読んだ方はわかると思いますが、例の「雪ノ下家との会食」が、本当に開催されることになったのです。
部室には比企谷八幡、雪ノ下雪乃、由比ヶ浜結衣のいつもの3人に加え、無事に入学した比企谷小町と一色いろはがいます。
雪ノ下家との会食があるということではやめに部活を切り上げ、ヒッキーとゆきのんは会食に向かいます。
以上が大まかな内容です。
1巻を読んでみて思ったのは、やはり『俺ガイル』だなということです。
言わずもがな当たり前のことなのですが、本当にそう感じました。
安心するというかなんというか、とにかく『俺ガイル』なんです。
ヒッキーもゆきのんもガハマさんも、そして小町もいろはも相変わらずで、1年間でいろいろ変わったはずの彼ら彼女らですが、部室の中の空気は変わりません。
ただ、それぞれのキャラクターの胸中は大きく変化しているわけで、特にガハマさんは複雑ですね。
とりあえず、1巻は「俺ガイルが帰ってきた」という感じで、安心感と続きが読みたくなる衝動が大きかったです。
『俺ガイル-新-』2巻
ガハマさんの独白から始まる第2巻。
ヒッキーとゆきのんとどう向き合うべきなのか、ガハマさんはかなり真剣に悩んでいます。
一方、ヒッキーとゆきのんは雪ノ下家の会食に向かいます。
少し早めについたヒッキーとゆきのんは、時間をつぶすためにカフェに入るのですが、そこでお互い照れながらも軽くイチャつきます。
そして雪ノ下家との会食に向かうのですが、あの雪ノ下母を前にいろいろと動揺してしまうヒッキー。
カトラリーを使う順番などのテーブルマナーで非常に悩みまくります。
また、ヒッキーのいつものひねくれトークを発動し、若干空気を悪くしてしまうのです。
そして、雪ノ下母から言われたことに曖昧な答えを返してしまい、そのことで雪乃は深く悩んでしまうことになります。
以上が大まかな内容です。
2巻を読んで思ったのは、ヒッキーが相変わらず大事なことを「言葉にしない」ということです。
思い返してみると、ヒッキーは雪乃に対して「好き」という言葉を言っていないんですよね。
この2巻でもそうで、雪ノ下母から二人の関係について問われたヒッキーは、はっきりと言葉にしないんですよ。
「本物」を見つけたはずのヒッキーですが、肝心なところで気弱になるというか、決定づけられないというか。
とにかく、きちんと言葉で表さないのです。
一方のゆきのんも、ヒッキーがはっきり言葉にしてくれなかったことにひどく落ち込みます。
とはいえ、ゆきのんも自分たちの関係をはっきり示すことを避けているように感じられました。
このあたりが『俺ガイル』らしさであり、彼ら彼女らのあり方なんですよね。
本当に面倒くさい人たちです。
でもそれがいいんですよね。
平塚先生が言っていたみたいに、目が離せませんね。
『俺ガイル-新-』3巻
雪ノ下家との会食の翌日、3巻もガハマさんのモノローグからはじまります。
いつものメンバーで部室に集まっていますが、昨日の出来事を気にしているゆきのんは読書に集中できず、ちらちらヒッキーの方を見ます。
それに気づいているヒッキーも、横目でゆきのんの方を見ますが、ゆきのんに話しかけるということはしません。
なので、部室の空気は最悪です。
これまでは肝心な一歩を踏み出すことに躊躇していたガハマさんですが、この日は思い切って一歩踏み出します。
「部活を切り上げよう」と提案し、ヒッキーと小町を先に帰して、ゆきのんと話をしようとしました。
何かあったのかと尋ねるガハマさんに対し、ゆきのんは答えたくないと言います。
それをきいたガハマさんは、ヒッキーと話をしに行っていいかをゆきのんに確認し、先に帰ったヒッキーを追いかけます。
ヒッキーに追いついたガハマさんは、「デートしよう」とヒッキーに切り出すのです。
以上が大まかな内容になります。
3巻まで読むと、『俺ガイル』ってやっぱりヒッキーとゆきのんとガハマさんの3人の話なんだなと思い返しました。
ヒッキーもゆきのんも人づきあいが下手で、どことなく一歩を踏み出せない。
そこにガハマさんが加わることで、彼ら彼女らの関係は大きく変わってきました。
ヒッキーとゆきのんの二人の間にある自分が入り込めない部分に、今回はしっかりと入り込もうとしてくるガハマさん。
やはり『俺ガイル』はガハマさんの物語でもあると痛感させられました。
まとめ
『俺ガイル-新-』も、これまでのシリーズ同様とても面白いです。
そして、相変わらずヒッキーもゆきのんもいろいろと間違えています。
ここまで読んだ感じだと、今後はガハマさんの役割が結構重要になってくると思いました。
続編もとても楽しみです。
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