アル・ゴア『不都合な真実』感想(素人書評)地球温暖化が深刻すぎる!

今回は、アル・ゴアさんの『不都合な真実』を読みました。

2006年に発売され、世界各地で話題になった『不都合な真実』の文庫版です。

『不都合な真実』↓

また、映画化もされており、2017年には『不都合な真実2:放置された地球』も劇場公開され、再度話題を呼びました。

以前からこの本の存在は知っていたのですが、学術書の単行本は値段がするので、なかなか買えないでいました。

アル・ゴアさんは、以前アメリカ合衆国の副大統領を務めたこともある人物。

それ以降は、世界各地を飛び回り、地球環境の悪化、とりわけ地球温暖化を阻止することを訴え続けてきています。

世界で話題となっただけあって、かなり説得力がある内容で、地球温暖化の深刻さ、人間が環境に与えている影響の大きさを、改めて思い知らされました。

そんな『不都合な真実』の感想を述べていきます。

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内容

『不都合な真実』は、地球温暖化が世界各地でどのような影響を与えているのかということを、私たち読者にわかりやすく教えてくれる本です。

大型ハリケーンの襲来やサンゴの白化、北極や南極の氷が融けていることなど、温暖化の影響で起こることが、非常にわかりやすく説明されています。

また、多くの図や写真が使われているので、より一層アル・ゴアさんの説明に説得力が増します。

感想

『不都合な真実』を読んで思ったことは、地球の気温は本当に上がってきているのだなということ。

何を当たり前なことをと思うかもしれませんが、実際私たちの普段の生活の中で、温暖化の影響を感じることは少ないのではないでしょうか。

特に、私たちとはまたく関係のないような遠い国で起こっている出来事などは、見聞きしない限り、一生知らないままで終わってしまいます。

そのことを教えてくれたのが、この『不都合な真実』。

本書は文章でずらずらと地球温暖化やそれが与える影響を書き連ねているのではなく、図や写真を多く載せています。

特に参考になるのは、同じ場所の写真を古いものと新しいもので比べているところ。

昔の写真ではこんなに大きな氷だったのが、2000年代に入ってからはこれだけになってしまったのかと、写真を通して比べてみることで、地球が着々と温まってきてしまっていることを感じます。

本当に違いが一目瞭然なのです。

また、本書は専門家しかわからないような専門用語はほとんど使われていないので、温暖化についてほとんど知らない人でもすっと読めるところが、本書の魅力だと思います。

ちょこちょこ出てくる専門用語、例えば温室効果ガスという言葉などにも、どのようなものがそれに該当し、地球の温暖化にどのように関係してくるのか、しっかりとした説明もあるので、本当に読みやすかっただです。

 
ちなみに、本書で説明されていたことが、2018年を迎えた今日、本当に起こっているということに驚きました。

その一つが、2015年に日本でなぜか流行したデング熱。

アル・ゴアさん曰く、温暖化の影響で伝染病を蔓延させる蚊の住む場所も変化してきているため、過去に人間たちが克服してきた伝染病も再流行するとのこと。

それがまさに、日本で流行ったデング熱なのです。

ある意味、アル・ゴアさんは「預言者」みたいです。

ですが逆に言うと、もともと環境問題の専門家というわけではなかったアル・ゴアさんでも少し先に起こる温暖化の影響がわかっていたということは、それだけ私たち人間が環境に与えている影響が大きいということが窺えますね。

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そして、私たちにできることをするべきだということも、本書を通じて再確認しました。

私が本書で述べられていた中で最も印象深いのは、温暖化の問題は倫理の問題であるということ。

私は前々から、この国際社会において、政治経済と温暖化は、切り離さなければ解決できない問題だと考えていました。

実際、京都議定書は世界一二酸化炭素を排出しているアメリカ合衆国が参加しないなど、政治経済が温暖化を促進していることもあります。

ですが、そもそも温暖化の問題は、私たち一人ひとりの倫理の問題だったのです。

倫理の問題とは簡単に言うと、私たちが壊していった地球を、この後生まれてくる私たちの子供に託すことができるのかということ。

私たちが豊かな生活をするために温暖化を進め、後から生まれてくる世代にそのツケを払わせるのか。

このように、今を生きる私たちの倫理が、地球温暖化を遅らせるうえで、最も大切なことなのです。

 
『不都合な真実』は、わかりやすい言葉で、温暖化の現状がわかりやすくまとめられた本です。

環境問題について何か知りたいという人は、まず初めにこの本を読んでみるといいかもしれません。

内容も複雑ではなく、どちらかというと読者の心に訴えかけてくるようになっているので、小学生の授業などで使えると思いました。

地球温暖化を学ぶうえでは、まさにバイブルとも言えます。

まとめ

『不都合な真実』は図や写真があるので、温暖化が世界各地でどのような影響を与えているのかを、わかりやすく学ぶことができます。

それゆえ、アル・ゴアさんの主張に説得力が増すとともに、温暖化を遅らせることの緊迫性も伝わってきました。

専門用語もほとんど使われていないので、温暖化の知識がない人でも、全く問題なく読めます。

地球温暖化について興味がある方は、ぜひとも読んでみてください。

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